2009年より発売された早起きできる朝専用手帳『朝活手帳』。そのプロデュースを13年連続でされているのが池田千恵さんです。人生の時間配分を分析し、取捨選択できるようになるオンラインサロン「朝キャリ」を主宰されています。プライベートでは6歳小1のお子さまを育てるワーママでもある池田千恵さんが、2022年11月に『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』を出版されました。
朝活の第一人者である池田千恵さんに、「私時間のつくり方」をお聞きします。
早起きじゃなくても大丈夫
13年以上早起きしたい人を支援していて分かったことは、早起き「だけ」を変えてもダメだということ。早起きするためには、早く寝る必要があり、そのためには日中の過ごし方にも工夫が必要です。
やりたいことの実現のためには、時間の使い方ひいては人生=命 の時間配分をどうするかまで考えることが大切になってきます。
時間を片付け、命の時間配分を整えるSEEメソッド
1日24時間まるごと自分の自由にできる時間だと勘違いしていませんか?実は、時間はわたしたちが思っている以上に少ないのです。実際は、24時間から睡眠時間や家事、仕事をする時間などをひいた残りが自由になる時間(=私時間)。それはMAXでも4時間ほどになってしまいます。わずかな時間を大事にすることがとても大切になってくるのです。
そのわずかな大事な時間の配分を整えていくために使うのが、SEEメソッドです。
SEEメソッドとは、Show、Edit、Enjoyの頭文字をとったもの。
Show・・・時間を「見える化」
↓
Edit・・・時間を編集
↓
Enjoy・・・時間を楽しむ
この順番で時間配分を整えていきます。SEEメソッドの具体的な活用については後述します。
これが終わったら・・・は、ずっと来ない!
自由になる時間はわずかだということに気づいていない人が多数です。気づいていないから「時間ができたらやろう」と、後回しにしてしまいます。
「授乳期が終わったら時間ができるはず」と思っていたら夜泣きが始まり、「夜泣きが終わったら」と思っていたら体力がついて寝なくなり、「じゃあお昼寝をしなくなれば夜寝てくれるはず」と思っていたら、コロナがきて・・・という経験から気づいたのは、「これが終わったら・・・は、ずっと来ない!」ということ。
ME TIME(私時間)は、今すぐ!ちょっとずつでも作っていくのがコツなのです。自分の人生は自分が主役。「優先順位はいつも自分でOK」という意識を持ってみてください。
have to」と「want」の違いに敏感になろう
大事な時間を使って「したい」ことをするためには、その「したい」ことが「本当にやりたい」ことなのか、見極める必要があります。見極める時に気をつけたいのがそれが「have to」なのか「want」なのか、ということ。
「have to」は動機がネガティブで、「やらなきゃ」と思っていることです。それに対して「want」は動機がポジティブで「やりたい、ほしい」と思っています。
これは人によっても違います。例えば同じ「掃除がしたい」であっても、「have to」の人は「やらないと気持ちが悪い、私しかやる人がいない」と感じています。それに対して「want」の人は「床がピカピカになっていくのが快感!瞑想しているみたい!」と捉えていたりするのです。
同じ「したい」であってもその裏側を自分の心に問いかけてみてください。本当はやりたくないことを、ごまかしていたりしませんか?本当はやりたくないから、「時間がない」と言って後回しにしていることはないでしょうか?
ホンネで優先順位をつけられるマトリクス
本当にやりたいことをやろう。と言われても、なかなか判断がつかないという方もいらっしゃるかもしれません。そんなときに役立つ「ホンネで優先順位をつけられるマトリクス」をご紹介します。
①縦軸の上をwant下をhave toとして設定
②横軸をポジティブな変化量として、右に行くほどその変化量が大きくなるように設定
③縦軸と横軸が交わる部分を中心に4つに分け、右上から時計回りに優先順位1234となります。
※ポジティブな変化量:自分がそれをやることで人生が変わるという確信が強く持てるものをポジティブな変化量が大きいと定義します。
右上の優先順位1のゾーンがあなたが本当にやりたいことであり、人生が変わると感じている行動です。逆に左下の優先順位4のゾーンは本当はやりたくないことで、人生にポジティブな変化を起こすものではないかもしれません。そういうものは手放したり、関わりを薄くしていったり、時短したりするにはどうしたらいいか考えてみてくださいね。
マトリクスに沿ってやりたいことを編集してみよう
ここで登場するのがSEEメソッドです。
Show(時間を見える化)・・・1つの付箋に1つずつ、頭の中にあるやりたいことを全部書き出します。このときは「have to」か「want」かについては考えず、とにかく全部書き出してください。
↓
Edit(時間を編集)・・・先ほど紹介したマトリクスに付箋をマッピングしていきます。
↓
Enjoy(時間を楽しむ)・・・その「やりたいこと」をとことんやるのか、手放していくのか、関わり方を考えてみてください。
Enjoyする上でのヒントを3つお伝えしておきます。
ヒント1:手帳に前もってブロックしておく。
楽しみな予定をずっと先の予定でも手帳に書き込んでブロックしておきましょう。このときに仕事の休みが取れるか、家族の予定が合うかは考えなくても大丈夫です。だいたいこのあたりかな?と入れておくと、そのあたりに実行できるものですよ。
ヒント2:外注先や任せる人の育成
その「やりたいこと」が優先順位4のものだったら、自分でそれをやるよりも外注先や任せる人を育成して、自分の時間を作りましょう。
ヒント3:その先のwantを数えてモチベーションUP!
右下の優先順位2に入るものは、逃げ出したくなったりちょっとやりたくないと思ってしまうものかもしれません。でも、それは優先順1のものを実現するために必要なものだったりしませんか?それをないがしろにしていては、本当にやりたいことは得られませんよね。「have to」よりの「やりたいこと」かもしれませんが、その先にある「want」を見つけて、「have to」を「want化」してみてください。
本当にやりたいことをしっかり頑張れる世の中に
趣味や仕事、そして人生に全力投球でワクワクに全集中する人が増えて、そしてそのワクワクに周りを巻き込んでいける世の中になったら素敵だと思いませんか。
今の時間を思いっきり楽しみましょう!
その秘訣がSEEメソッドに詰まっています!!
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